シャトー・アンジェリュス/Chateau Angelus

シャトー・アンジェリュス/Chateau Angelus

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ワイン名 
シャトー・アンジェリュス
Chateau Angelus

エピソード

名高い〈ピエ・ド・コート〉に建つ有名なサン=テミリオンの鐘楼の近くに位置するシャトー・アンジェリュスは、ブーアール・ド・ラフォレ家の7代にわたる熱心な貢献の賜物である。
シャトーの名前は、所有する畑の一角画にいると、地元のマゼラ聖堂、マゼラの聖マルタン教会、そしてサン=テミリオン教会という3つの教会のお告げの鐘(アンジェリュス・ベル)がすべて同時に聞こえてくることから名付けられた。

アンジェリュスは、非常に人気の高いサン=テミリオンである。生産量が多いこと(その多くは輸出されている)、美しいラベル、そして魅力的でしなやかなワインのスタイルから、サン=テミリオン愛好家の間でもアンジェリュスの信奉者は多い。アンジェリュスはマゼラ・ヴァレーに位置しており、畑は石灰質の粘土質ロームと、下方斜面の粘土と砂が入り混じった土壌にある。
畑全体が、完全な南向きを享受している。

1960年代と1970年代におけるアンジェリュスのワインは、若いうちは魅力的でフルーティな強烈さを持つものの、ほんの数年たつとそれが崩壊してしまっていた。
1980年代になって、すべてが変わった。ボルドーの著名なエノロジスト、ミシェル・ロランがコンサルタントとして迎え入れられ、彼はワインを100 %オーク樽で熟成させるべきだと主張した。
それまで、ワインは発酵槽で熟成されており、オーク樽は全く使われていなかった。ワインを(ポムロールのル・ パンのように)小さなオーク樽で発酵させる事で、並外れたレベルの複雑性と強烈さが加わった。小規模のシャトーか、労働力に多額の資金をつぎ込むことを厭わないシャトーしか、このような熟成方法を採用することはできない。
時間のかかる、骨の折れる作業だからだ。結果は、びっくりするほどのものであった。若き有者ユベール・ド・ブーアール・ド・ラフォレが最良のロットのみをより厳格に選別するようになったことも間違いない。

アンジェリュスは1985年のサン=テミリオンの格付けにおいてプルミエ・グラン・クリュ(第一特別級)へ昇格することができなかったが、1996年には格上げされた。
「新しい」アンジェリュスのスタイルもまた、強烈で、リッチでしなやかで、ふくよかな果実味を持つ、若いうちから飲めるという特徴が協調されている。
しかし今ではこのワインの色は深みを増し、より凝縮感があり、より良く熟成するためのタンニンも多くなっている。これは、常識的なブドウ栽培技術を採用し、低収量、果実がより熟してからの収穫、そしてワインづくりに著しく干渉しないことによって達成され、今も実践されている。アンジェリュスは発酵前の低温浸漬、樽内でのマロラクティック発酵、そして澱と接触させたままでのワインの育成など、ブルゴーニュの伝統的な醸造技術をただ単に採用しただけである。

ワイン詳細

フランス
地域 ボルドー サン=テリミオン
格付け プルミエ・グラン・クリュ・クラッセ(第一特別級)、サン=テリミオン・グラン・クリュ
所有者 ド・ブーアール・ド・ラフォレ家De Bouard de Laforest family
畑面積 23.4ha
平均樹齢 35年
植栽密度 7,000~8,000本/ha
収量 25~30hl/ha
ぶどう品種 メルロMerlot(50%)、カベルネ・フラン Cabernet Franc(47%),
カベルネ・ソーヴィニョンCabernet Sauvignon(3%)/ha
住所 Chateau Angelus,33330 St.-Emilion,France
電話 33 05 57 24 71 39
FAX 33 05 57 24 68 59
メール chateau-angelus@chateau-angelus.com
ウェブサイト www.chateau-angelus.com
窓口 Hubert de Bouard de Laforest or Emmanuelle d’Aligny
見学 予約のみ
醸造及び育成 少なくともブドウを摘む要員と同じくらいの人数が、選果テーブルにも当てられている。
ポンプや発酵槽(スチール、木、及びセメント製)に果実を丸ごと運ぶためにベルトコンベイヤーが導入されている。
発酵槽は、果皮との接触を最大限にするため、高さよりは幅があり、長時間のマセレーションの際には
パンチング・ダウン、ポンピング・オーバーが採用されている。
ワインは早くから樽に移され、樽内でマロラティック発酵を行い(1993年以降)、
6~8ヵ月間澱と接触させ(1998年以降)清澄と濾過は行わない(1998年)。
樽熟成は年によって20~28ヵ月間。翌年の秋に瓶詰めする。
年間平均生産量 シャトー・アンジェリュス:7万5,000本 カリヨン・ド・ランジェリュス:1万本
平均価格(ヴィンテージによって異なる):75~100ドル
最近の偉大なヴィンテージ 2003年、2002年、2001年、2000年、1998年、1996年、1995年、1990年、1989年

ヴィンテージ

2003年

メルロー50% 
カベルネ・フラン50%

 飲み頃 2018年から
パーカーポイント 94〜96点
パーカーコメント 今回もまた、アンジリュスはオーナーのひとり、ユベール・ド・ブーアール・ド・ラフォレの並外れた努力と技術のおかげで
ボルドーの偉大な成功のひとつとなっている。2003年のブレンド比率はカベルネ・フラン55%、メルロ45%である。
カベルネ・フランのいくつかのキュヴェの天然アルコール度数は16%近くになる。縁までインクのような紫色をしており
、花、黒や赤果実、鉛筆の削りかす、燻煙、ローストしたコーヒーのすばらしい芳香がある。豪華な、くらくらするほどの作品で、
グリセリンをどっさり持ち、酸は極めて低く、フィニッシュは60秒以上続く。この享楽的で知性を満足させる、フルボディのワインは
いろいろなものが満杯に詰まった美酒だ。厚みのあるジューシーな風味が滝のように口蓋を流れていく。
2003年は若いうちからおいしく飲めるだろうが、15~20年は熟成するだろう。1947年の現代版と言えるかもしれない。

2002年

メルロー45% 
カベルネ・フラン55%

 飲み頃 2008~2020年
パーカーポイント 92点
パーカーコメント カベルネ・フランのブレンド比率が高いことから(47%、残りはメルロ50%にカベルネ・ソーヴィニョン3%)
異例と言える2002年のアンジェリュスは、偉大な風格や潜在的な複雑性を見せている。
青/紫色をした、大柄でエレガントな甘いワインで、フィネスと力強さや威厳が一体となっている。
カベルネ・フランの量が多いことから、これまでで最も人の子声おを引きつけて離さない香りを持つアンジェリュスとなるかもしれない。
余韻の長い、ミディアムからフルボディのフィニッシュにはたくましいタンニンもはっきりと感じられる。
2002年のサン=テミリオンの最も完全な、凝縮感のある、挑発的なワインのひとつであることは疑いの余地がない。

2001年

メルロー60% 
カベルネ・フラン40%

 飲み頃 2007~2017年
パーカーポイント 93点
パーカーコメント ユベール・ド・ブーアールによるもうひとつの懐かしいワイン、アンジェリュス2001年(6,250ケース)は
2000年をより慎ましく、輪郭をはっきりさせたようなワインである。タンニンの大部分は殻を脱ぎ捨てていて、瓶詰め前に私が思ったよりもはるかに成長し、
目が開いている。深みのある紫色で、クレオソート、木炭、ブラックベリー、プラム、カシス、そしてローストしたエスプレッソのようなノーズを持つ。
エレガントでミディアムボディのリッチなワインで、純粋でプロポーションの良いフィニッシュには、節度のある完熟感とほどほどの構造が感じられる。
2000年や2003年のような重々しさはないが、見事にまとまったワインである。

2000年

メルロー60% 
カベルネ・フラン40%

 飲み頃 2009~2030年
パーカーポイント 96点
パーカーコメント 法外に熟した、凝縮感のある、濃厚な作品で、ブラックベリーリキュールとヴィンテージ・ポートのアロマを感じさせる。
グラスに注いでおくと、黒鉛、濡れた小石、燻煙、バーベキュースパイス、オリーブの香りが現れてくる。
味わってみると、舌の上で何層にもなって開き、大柄でリッチでありながらも信じられないほど落ち着きはらったバランスの良い、純粋なフルボディのワインである。
かなり内向的ではあるものの、これまでにつくられた中で、最も偉大なアンジェリュスだ。ブラヴォー!

1998年

メルロー60% 
カベルネ・フラン40%

 飲み頃 2008~2025年
パーカーポイント 95+点
パーカーコメント 1998年は、光を通さない紫色をしており、燻煙、甘草、プラム、ブラックラズベリー、ブラックベリーなどの
格別なブーケを誇るまばゆいワインである。グラスに注いでおくと、コーヒーやチョコレートも姿を現してくる。
華麗で、輪郭が十分にはっきりしており、見事な層があるフルボディのワインだ。
パワフルでリッチなフィニッシュには、よくまとまったタンニンが見られる。この1998年はセラーで寝かせる必要がある。

1996年

メルロー40% 
カベルネ・フラン60%

 飲み頃 2007~2025年
パーカーポイント 91+点
パーカーコメント 重々しく、パワフルなアンジェリュスで、極めて濃い黒/ルビー/紫色をしている。
乾燥ハーブ、ローストした肉、新品の鞍革、プラムリキュール、カシスなどの、印象的なほど素質のあるノーズを持つ。
口に含むと、オリーブの趣が印象的だ。甘い、格別に凝縮感のある、フルボディのワインで、異例なほど内向的で、凶暴なまでにタニックである。
瓶詰前は、もっと甘く外向的な感じがしたが、少なくとも3~4年はセラーで寝かせることをおすすめしたい。

1995年

 飲み頃 現在~2025年
パーカーポイント 95点
パーカーコメント このヴィンテージの卓越した作品である、光を通さない紫色をした1995年のアンジェリュスは、
重々しく、パワフルで、リッチなワインで、熟した甘いタンニンがたっぷりある。
プロヴァンスのオリーブ、ジャムにしたようなブラックチェリー、ブラックベリー、トリュフ、そしてトーストの香りがある。層を成す、厚みのある、純粋な、極めてフルボディのワインだ。
1995年のサン=テミリオンのプルミエ・グラン・クリュの中で、最も凝縮感がある。

1994年

 飲み頃 現在~2020年
パーカーポイント 92点
パーカーコメント 1994年もまたインクのような、紫/黒色を呈したワインで、燻製肉、バーベキュー・スパイス、
ヒッコリーの木、たっぷりのカシスとキルキュの香りを感じさせる。
重々しく、筋肉質な個性があり、エキス分が染み出てくるような、たいそうフルボディのワインであることを思うと、バランスの良さは実に見事である。
ワインづくりの金字塔だ。

1990年

 飲み頃 ~2015年
パーカーポイント 96点
パーカーコメント 1989年が、よりやわらかく、肉づきが良く、さらに華々しくなったようなワインである。
酸は低く、アルコールとグリセリンのレベルが心持ち高いようだ。濃いルビー/紫色をしており、縁が少々ピンク色をしているこのワインは、
見事に成長しつつあり、享楽的にも知性にも満足感が得られるワインの良い例である。
華麗さを感じるほどリッチで、純粋で、強烈なクレオソート、燻煙、ブラックベリーとカシスの趣がある、極めてフルボディのワインだ。
この挑発的なワインはたぶん向こう10~15年はおいしく飲めるだろう。
このヴィンテージと1989年とのブラインド・テイスティングにはいつもうっとりとさせられる。

1989年

 飲み頃 ~2015年
パーカーポイント 96点
パーカーコメント 偉大なアンジェリュスと言えるワインで、才能豊かな若きユベール・ド・ブーアールによってつくられた
最良のふたつないし3つのヴィンテージのうちのひとつである。
いまだに若々しく、極めて濃いルビー/紫色をしており、溶けた天草やクレーム・ド・カシス、タプナードペースト、西洋杉、スパイス箱、ヴァニラなどが混ざり合った甘いノーズが感じられる。
豪華で、リッチで、このヴィンテージのすばらしい名声を証明するワインだ。
この極めてフルボディのワインは、今でも飲めるが、少なくとも向こう10~15年はセラーで寝かせておくことができる。

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